目次
成長因子とは
成長因子(グロースファクター)とは体の中で作られ、細胞を刺激して細胞の分裂や成長を促進するタンパク質のことです。
肌の新陳代謝を高めたり、傷を修復したりする働きがあるため、医療や美容の分野で注目されています。
毛母細胞を活性化させたり、髪の成長サイクルを整える働きを持つ成長因子も発見されていて、薄毛治療にも取り入れられています。
主な成長因子の種類一覧
成長因子にはいくつもの種類があり、様々な働きや効果があります。
主な成長因子を一覧にしました。
中にはノーベル賞を受賞したものもありますね。
成長因子 | 効果・特徴 |
---|---|
上皮成長因子(EGF) | アメリカのスタンリー・コーエン博士という生化学者によって発見され、ノーベル生理学・医学賞を受賞した成長因子。 人の唾液や母乳などにも含まれていて、肌の上皮にある受容体と結びつくことで細胞の増殖や生成を促す働きがある。 肌の細胞を活性化してシミやシワを予防、改善したり、肌の新陳代謝を活性化する働きがあることから、オリゴペプチド-1という名称で化粧品に配合されている。 主に美容関連への活用がされている。 |
結合組織成長因子(CTGF) | 皮膚や筋肉、軟骨などの結合組織の修復や細胞の増殖、新しい血管の生成などに関わる成長因子。 線維症やガンの形成に関係があり、医療の分野で研究が進んでいる。 |
神経成長因子(NGF) | EGFと同様スタンリー・コーエン博士によって発見され、上皮成長因子(EGF)と共にノーベル賞を受賞した成長因子。 神経細胞の成長や回復を促進する働きがある。 |
ケラチノサイト成長因子(KGF) | FGF-7、FGF7とも表記される。 血管の新生や皮膚、粘膜の修復の促進など、幅広い働きを持つ。 |
発毛や薄毛治療に効果がある成長因子
成長因子は皮膚の再生から骨や血管の新生まで、重要な役割を担っているようですね。
次は、薄毛に関わる成長因子を見てみましょう!
成長因子 | 効果・特徴 |
---|---|
インスリン様成長因子(IGF) | コラーゲンの増加等、美容効果が注目されているが、発毛に関係のある毛母細胞を促進する働きもあり、発毛にも効果が期待されている。 |
線維芽細胞増殖因子(FGF) | FGFは線維芽細胞を刺激してコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促すため、美容分野での注目度が高い。 23種あるFGFの1種で、bFGFと呼ばれるものは血行を促進する働きがあり、発毛分野でも注目されている。 |
血管内皮細胞増殖因子(VEGF) | bFGFと同様に血管に作用し、血行促進効果が期待できる。 |
幹細胞増殖因子(HGF-1) | 髪の成長サイクル(毛周期)の内休止期(髪の成長が止まってしまっている状態)から、再度髪が成長を行う成長期へと移るように誘導する効果がある。 |
医薬品に指定されている成長因子もある
上皮成長因子(EGF)など、成長因子の中では医薬品として指定されているものもあります。
発毛にどんな効果があるのか?
成長因子の血行促進などの働きは、髪の成長に大きく関わってきます。
血行促進
髪の発毛や成長にはタンパク質や亜鉛、ビタミンといった栄養素が必要ですが、それらの栄養素を運んでいるのが血管です。
成長因子には血管を新たに作らせる作用があるものがあり、血管が新生されることで血液が流れやすい状況になります。
また血流が良くなることで、髪への栄養も正常に行き届き、発毛や育毛にも効果が期待できます。
頭皮の軟化
髪の成長には、頭皮状態も大切な要素です。
頭皮が硬い状態だと、皮脂や汚れによる毛穴詰まりが起こりやすくなります。
毛穴の詰まりは軟弱な髪が生成されやすくなる原因になります。
血管内皮細胞(FGF)という成長因子は血管の細胞の新陳代謝を活性化させ、血行を改善させる働きがあるため、結果的に頭皮の硬さも解消されていきます。
このように、頭皮が軟化されることで毛穴詰まりを防ぐことにもなり、正常な髪の生成にも繋がってきます。
毛母細胞の活性化
毛母細胞は発毛を促す細胞であり、毛乳頭と呼ばれる毛根内部から栄養素等を受け取り、それらを元に髪を生成したり、育毛を促進したりします。
その発毛の根幹ともなる毛母細胞が、成長因子によって活性化されることで、髪の発毛や育毛を促進することができます。
成長因子を使ったクリニックでの施術
AGA専門のクリニックでは、成長因子を活用した発毛、育毛治療を受けることができます。
どんな治療法があるのか、見てみましょう!
AGAメソセラピー
AGAメソセラピーは、超音波やレーザーを用いて頭皮に成長因子等の発毛、育毛に効果的な成分を浸透させていく治療方法で、比較的短期間での効果を期待できる方法です。
こちらの動画はAGAルネッサンスクリニックでのメソセラピー(スマートメソ)の様子です。
まずレーザーで頭皮に小さな穴を開け、ビタミン剤と血行を促進する成分を超音波で染み込ませます。
次に成長因子剤を指で塗り込んで、そのあと微弱な電流が流れる機械で薬を染み込ませていきます。
穴を開けるというと痛そうですが、みたところあまり痛そうではないですね。
プラセンタ治療
プラセンタとは胎盤から抽出したエキスのことで、栄養素や成長因子に富んでいます。
プラセンタ治療には、
- 頭皮の血行促進
- 毛母細胞の活性化
- AGAの原因、DHTの抑制
- 頭皮の新陳代謝の促進
などの作用があると言われています。
直接注入する方法と内服薬の2通りあります。
頭皮への注射治療
発毛に効果的とされる成分や成長因子を、頭皮に直接的に注射を行う治療方法です。
ヘアマトリックス、などと呼ばれることもあります。
HARG療法の所に、ゴリラクリニックの院長先生が頭皮への注射治療を行っている動画を載せました。
HARG療法
頭皮に直接的に注射を行う治療方法で代表的なものでは、HARG療法と呼ばれる治療方法もあります。
このHARG治療は、発毛に効果的な成長因子や髪の生成に必要なビタミン、アミノ酸といった成分を織り交ぜたHARGカクテルといわれる成分を頭皮に注射し、毛髪状況の改善を行っていきます。
下の動画はゴリラクリニックの院長先生がノンニードルHARG治療とヘアマトリックス(成長因子の注射)を受けている動画です。
全部で5分半ほどありますが、2:15からHARG治療、2:55からヘアマトリックスの施術が始まります。
成長因子治療の特徴とは
成長因子は母乳や唾液にも含まれていて、元々人の体内にも存在しているものです。
髪にも元々成長因子は存在しますが、年を重ねるごとにその量は減少していきます。
そのため外部から成長因子を補い、取り入れることは効果的であると考えられます。
治療の経過
クリニックによって治療の際に使用される成長因子剤の成分の割合や量には差があるため、一概には言えませんが、代表的な治療のHARG療法では約3回~4回程の治療で効果が現れ、実感し始める人もいるようです。
効果は持続する?
成長因子治療は効果に持続性があることが特長です。
ただし1度やったらそのまま放置できるわけではなく、例えばHARG療法をしたならその後年に1〜2回の通院が必要なようです。
HARG治療などの成長因子治療は1回の値段が効果なので、成長因子治療で発毛を一気に促して、そのあとはAGA治療薬で脱毛を抑制する、という手法を取っている人が多いようです。
成長因子治療の口コミをご紹介
生えてきた人の口コミ
今までチャレンジした中では効果を感じられた方法です。
テレビでよく見る有名な発毛とかはほんとにお金の無駄なのでやめた方がいいです。
医学的にみているだけあってこちらの方がよっぽどまし。
引用元: biyou-iryou.jp
共通の悩みを持つ友人に勧めてもらいましたが、かなりの効果です。
色んな方法があるようですが個人的にはこのグロースファクター毛髪再生療法はおすすめです。引用元: biyou-iryou.jp
あまり期待はしていませんでしたが、この手の方法で初めて効果を実感できました。
やはり医療で根本的に解決することが良いと思います。引用元: biyou-iryou.jp
女性なので、なかなか友達にも相談出来ず、こっそり色々な病院で治療してきました。
しかし、効果はあったのかなかったのか、、、わからない程度でした。
今回は、今までやってきた治療の中で一番効果を感じてます。
効果は人それぞれだと思いますが、私には効果ありでした。引用元: biyou-iryou.jp
生えなかった...という人も
ある大手医療機関でグロースファクター毛髪再生療法を受けました。
半年ほど継続しましたが、全く効果が得られませんでした。
(担当医師は発毛の気配があると再三言っていました)個人差ががあることと思いますが、少なくとも私には効果がありませんでした。
期待が高かっただけに非常に残念です。引用元: biyou-iryou.jp
成長因子は育毛剤や発毛剤にも含まれている
クリニックでの医療行為だけではなく、比較的手軽に購入することができる育毛剤や発毛剤にも成長因子が含まれたものがあります。
ミノキシジル治療薬
ミノキシジル治療薬にはなぜ発毛効果があるのでしょう?
それは、ミノキシジルにはVEGFとKGFの二つの成長因子の分泌を促す効果があるからです。
VEGF(血管内皮増殖因子)は血管の新生や修復を果たし、KGF(角化細胞増殖因子)は髪の成長を促す毛母細胞を増加させる働きがあります。
さらにミノキシジルには血管拡張作用があるため、血行をよくすることで髪の毛へ栄養が運ばれやすくなるように働きます。
ミノキシジルの治療薬は男性のみならず女性の髪の毛へも使用されています。
成長因子「キャピキシル」配合の育毛剤
キャピキシルは元々存在する成分ではありません。
カナダのLUCAS MEYER COSMETICS社によって開発された成分であり、このキャピキシルを構成している主成分はアセチルテトラペプチド-3と呼ばれる成長因子と、アカツメクサ花エキスと呼ばれる植物のエキスです。
主な働きとしては、育毛を促進する働きに加えてAGAの原因ともなる5αリダクターゼといわれる酵素を阻害し、薄毛や抜け毛の進行を妨害してくれる働きをします。
このような働きをするキャピキシルですが、育毛剤にも配合されてるものがあります。
Deeper3D
Deeper3Dは8種類の髪の毛の発毛にも有効的であり、関係性のある成長因子と、キャピキシル等の成分を含んでいます。
そのキャピキシルの含有量は5%とあり、含有量としては高い傾向にあります。
下の記事に、Deeper3Dの詳しい成分や効果がまとめてあります。
近年育毛業界で注目を集めているグロースファクター(成長因子)やキャピキシル...
ザスカルプ5.0
ザスカルプ5.0も先程のDeeper3Dと同様に、成長因子に加えて、41種類もの成分と更にキャピキシルが5%と高い数値を配合している育毛剤となります。
サプリメントで経口摂取することも!
成長因子はクリニックでの治療や育毛剤、発毛剤から取り入れること以外にも、健康補助食品であるサプリメントからも接種することができます。
そこで、サプリメントの中で成長因子が含まれているものをいくつかご紹介していきます。
サプリメント
サプリメントは医薬品とは異なり、手軽に購入することができます。
健康補助食品という名称でもあることから、食品としての分類にもなり安全性は高いといえますが、過剰に摂取しすぎることは良いことではありません。
摂取する際には各サプリメントの一日の摂取目安量を守って取り入れるようにしましょう。
プラセンタ
母体と胎児を繋いでいる器官で胎盤というものがあります。
この胎盤から抽出された成分が、プラセンタエキスと呼ばれプラセンタエキスには成長因子やタンパク質等のあらゆる栄養素が含まれています。
ですので、プラセンタのサプリメントを摂取することで、成長因子をも取り入れることができます。
スピルリナ
スピルリナは藍藻類である藻の一種となるものです。
このスピルリナには成長因子に加えて、タンパク質やビタミン類等豊富な栄養素が含まれています。
また、髪の成長にはタンパク質やビタミン類といっ栄養素も必要となるので、成長因子のもならずこれらの栄養素も髪にとって有効的となります。
ローヤルゼリー
ローヤルゼリーはミツバチが蜜や花粉を集め、それらをミツバチの体内に取り込むことで生成される栄養素が豊富に含まれた成分です。
ローヤルゼリーにも成長因子やタンパク質、ビタミン類と髪の毛に必要な栄養素や有効的な成分が多く含まれています。
おすすめの成長因子配合サプリメント
成長因子を含むプラセンタやスピルリナ、ローヤルゼリーのどのサプリメントにおいてもおすすめの選び方としては、髪の毛の生成にもとても関係性の高いタンパク質を生成するために必要なアミノ酸の数値の高さで選ぶと、より効果的な摂取が望めます。
プラセンタサプリメント
2,500円
アミノ酸の数値が高いサプリメントとしては、こちらのTp200という
サプリメントがおすすめです。
Tp200はアミノ酸の数値が他のプラセンタサプリメントの中でも比較的高い数値
となっており、一日あたりのコストも99円とコストパフォーマンスの良い
サプリメントです。
サプリメントを安く購入する方法とは
健康補助食品として、毎日の生活に取り入れるサプリメントでは買い方次第では費用がとても高くついてしまうことがありますので、品質も良くより安く購入する方法を知っておくことは大切です。
海外の製品を個人輸入
海外の製品、サプリメントを個人において直接輸入することは税金面でメリットとなり、国内で同じ物を購入するよりも結果的に安く購入することができます。
また、海外のサプリメントの輸入を個人で行う場合でも日本語対応のサイトも多く言語の心配も特にありません。
日頃の食事でも摂取できるのか?
食事によって成長因子を直接的に取り入れることはできませんが、元々体内に存在する成長因子の増加を促進することはできます。
そのためには「イソフラボン」と「カプサイシン」といわれる成分を日頃の食事から摂取することが効果的となります。
成長因子の安全性
成長因子を外部から取り入れるうえでの安全性や、デメリットについてご紹介します。
副作用について
成長因子は外部から取り入れる前にも、既に体内に存在しているものとなるため、安全性は高く副作用の可能性は低いとされています。
デメリット
人が年を重ねるごとに体内の成長因子は減少していきます。
その中で成長因子を補うことが体にとってデメリットとなることは特にありません。
成長因子を使った治療ができるクリニック
成長因子を活用した治療を行っているクリニックはいくつかあります。
AGAルネッサンスクリニック
AGAルネッサンスクリニックは全国に24院の拠点を構えているクリニックです。
名称の通り、AGA専門のクリニックとして運営をされています。
こちらではプロペシアやオリジナルのAGA治療薬の処方に加えて、成長因子を用いた治療では毛髪再生メソセラピーを受けることができます。
アゲインメディカルクリニック
15,000円
- 無料カウンセリング実施中
- 20代、30代専門のクリニック
- 診察、検査で導き出した結果をもとにしたAGA治療薬のオーダーメイド処方
- オプション治療としてメソセラピーを受けることができる
- フィナステリドの処方を初回4,200円、2回目以降7,000円で受けることができる
- ミノキシジルとフィナステリドのW配合に加え亜鉛やビタミンを配合したオリジナル治療薬の処方は1ヶ月あたり20,000円から
アゲインメディカルクリニックは東京都の八重洲と秋葉原の2拠点で展開されているAGA専門のクリニックです。
また、アゲインメディカルクリニックでは麻酔を行ったうえで髪の毛の発毛や育毛に効果が期待される成分を患者様の髪の毛の状態等に合わせて配合したものを、毛根に直接注射にて注入するといった独自のアゲインメソセラピーといわれる治療が行われています。
TOMクリニック
TOMクリニックは東京の新橋と大阪の梅田の2院で展開されているAGA専門のクリニックとなります。
こちらでは、内服薬の服用と頭皮への成分の注入が行われています。
成長因子を用いた治療は、メソセラピーとノンニードル電気導入を受けることができます。
AGAスキンクリニック
0円
- 1カ月4,200円からのリーズナブルな費用が特徴
- 自らの薄毛に悩んだ医師が開発したオリジナルの治療薬が好評
- 月1回30分の通院で済む
- 患者の状態に合わせた適切な処方
- プライバシーへの配慮が抜群
- 全国に45院展開、年中無休、10:00〜21:00まで営業
- 無料カウンセリング実施中
AGAスキンクリニックは全国に45院展開するAGA専門のクリニックです。
北は北海道、南は沖縄まで数多くあります。
AGAスキンクリニックではいくつかの成長因子を取り入れた治療が行われており、「Rebirth」といわれるオリジナルの内服薬・外用薬治療や、「Dr'sメソ」といわれる頭皮へと成長因子を含む成分を注射器を用いて注入する治療、「AGA幹細胞再生治療」といわれる幹細胞成長因子を使用した治療が行われています。
ゴリラクリニック
ゴリラクリニックは東京、神奈川、愛知、大阪、新潟に拠点を構えています。
こちらはAGAのみならず、男性専門の総合的な美容クリニックとして運営をされています。
またAGA治療では「成長因子導入再生療法」といわれるノンニードルガンのMEDJETという針のないものを用いて、蚊の針よりも小さいジェット噴射によって頭皮へと薬剤を、浸透させるといった治療が行われています。
総括
これまで、成長因子に関する様々なことをご紹介してきましたが成長因子は人の体内に元々存在する成分でもあることから人間にとってとても大切な要素の内の一つとなります。
外部から取り入れる方法や、治療、食事バランスによる体内の成長因子の増加促進と方法はいくつかありますので、自分の状態にとって最善な方法を選択し、取り入れると良いでしょう。
最終更新日: 2021-03-29
タグ:
成長因子(グロースファクター)
*本サービスは、一般的な情報提供を目的としたものであり、診察行為や治療行為を目的としたものではありません。具体的な治療行為等については、必ず、医師等の診察を受けて頂きますよう、お願い致します。
*サイトの情報や紹介している商品は、記事の内容に則して最適だと判断したものを紹介していますが、実際に利用し判断・行動する場合は、ご自身の責任の上で行ってください。