タバコは薄毛の原因に?若ハゲになる前に禁煙しよう
今や日本中で肩身が狭くなってきたタバコですが、ストレス解消のために喫煙する人はまだまだ多いようです。 タバコは薄毛や抜け毛の原因になるといわれますが、実際どうなのでしょうか。
目次
現在の日本の平均喫煙率
最近はタバコを吸わない人が増えて来ましたが、厚生労働省の調査によると成人男性の平均喫煙率は32.2%(平成25年)と、まだ約3人に1人が喫煙者です。
特に30~39歳が44.0%、40~49歳が39.5%、50~59歳が41.5%と高い数値が出ています。
また、ニコチンやタールの量は年々減っており、現在最も売れているのはニコチン0.1mg、タール1mgの商品です。
とはいえ別の見方をすれば軽くしてでもタバコを吸いたい、という気持ちの表れと捉えることもできますね。
喫煙が薄毛・ハゲを引き起こす理由
AGAの直接の原因として知られているのが5α-リダクターゼ酵素です。
この酵素は男性ホルモンのテストステロンを、強力な抜け毛作用のあるDHT(ジヒドロテストステロン)に変化させる作用があります。
タバコの成分は5α-リダクターゼのように直接抜け毛の誘因になるという訳ではありませんが、タバコが引き起こす各症状が頭皮への栄養補給に障害となることがわかっています。
ニコチンによる血管収縮
ニコチンは自律神経のうち、交感神経を活発にさせることがわかっています。
交感神経は闘争と逃走の神経と呼ばれており、体を興奮状態にします。
すると全身に力が入り血管が緊張して収縮されるため、血管が細くなり、血流が悪くなります。
そのため頭皮に血液が回らなくなり、栄養が不足してしまうのです。
ニコチンは興奮剤であり、1本のタバコで心拍数を20回早め、血圧も上げ、血管の収縮をひき起こします。
それにより血管が細くなり、栄養が行き届かなくなってしまい、最終的には動脈硬化もひき起こすため、血流は遮断されて栄養が滞ってしまいます。
血管は体に栄養を届けるルートなのでこれが細くなったり、遮断されてしまうと栄養不足に陥ります。
このように栄養が不足することで髪の毛の発育に影響します。
一酸化炭素による酸素不足
タバコの煙には一酸化炭素が含まれています。
一酸化炭素は血中のヘモグロビンと簡単に結びつく特徴があります。
すると本来結合するはずの酸素が血中に取り込まれず、全身が酸欠状態になってしまいます。
髪の毛根部分にある毛乳頭は酸素が不足すると正常に働かなくなるため、これも髪の成長を止め、抜け毛を招いてしまいます。
暴飲暴食によるアミノ酸の消費
髪の毛はケラチンというたんぱく質90%以上でできています。
このケラチンの元となるのが必須アミノ酸のメチオニンです。
メチオニンには育毛のほか毒素を分解する働きがあり、暴飲暴食でメチオニンが消費されてしまうと薄毛や抜け毛の原因となります。
メチオニンはケラチンを構成するアミノ酸のひとつで、毛髪に占める割合は1%程しかありませんがシスチン(毛髪形成の主要アミノ酸)を体内で生成する役割を担っているため、大変重要視されている成分です。
メチオニン不足が続くと、薄毛や抜け毛の原因となると言われています。
メチオニンは体内で合成されないので、 普段の食事から摂取しなければなりません。メチオニンには、肝臓で毒素や老廃物の排除や代謝を促進する働きもあり、
結果的に脂肪肝も抑制しているのです。
メチオニンに負担をかけないためにも、脂肪分やアルコールの摂り過ぎには気をつけましょう。
引用元: initium-hair.com
ビタミンCの破壊による抗酸化作用低下
タバコ1本で25~70mgのビタミンCが破壊されます。
ビタミンCには強い抗酸化作用がありますが、それが破壊されてしまうと体内の活性酸素が細胞を傷つけてしまいます。
また、活性酸素は不飽和脂肪酸と結合すると過酸化脂質に変化し、毛穴を詰まらせる原因になります。
男性ホルモンの増加
喫煙は男性ホルモンを増加させることがハーバード大学の調査でわかっています。
テストステロンだけでなく、抜け毛の原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)も13%増加したとの結果が出ています。
ハーバード大学公衆衛生学部の調査によれば、喫煙によって男性ホルモンの量が10%~30%増加したということがわかりました。
これはアメリカの中年男性およそ1200人を対象に、タバコを吸う人と吸わない人の男性ホルモンの量を調査したものです。
その結果、タバコを吸う人は吸わない人に比べ、一般的な男性ホルモンであるテストステロンは9%、強い脱毛作用を持ち、薄毛の直接の原因でもあるDHT(ジヒドロテストステロン)は13%増加していたのです。
テストステロンは5αリダクターゼという酵素により、DHTに変化し、毛母細胞にある受け皿(レセプター)と結合することで脱毛を引き起こします。
ただし、テストステロンやDHTの量が多くても、5αリダクターゼやレセプターの数が少なければ、ただちに薄毛が引き起こされる可能性は低いと考えられます。
とはいえ、薄毛の原因物質であるDHTの量が増えることには変わりなく、喫煙によって薄毛のリスクが高くなることには間違いなさそうです。引用元: aga-rs.com
男性ホルモンのテストステロンには髪を強く太くする働きがあります。
ところが、男性のテストステロンは10代後半から20代前半までがピークで、それ以降は急激に減っていきます。
するとその不足分を補おうとして、テストステロンは自身の10~30倍強力といわれるDHTに変化しようとします。
その変化に必要なのが髪の元となる毛母細胞に存在する5α-リダクターゼで、それがテストステロンと結合することでDHTに変換されます。
ところがDHTには毛母細胞の働きを阻害する作用があり、髪の生育を妨げてしまうのです。
さらにDHTは皮脂腺を刺激し、頭皮を保護する皮脂を異常分泌させてしまいます。
するとほこりや古い角質と皮脂が混ざって毛穴を塞いでしまい、脂漏性皮膚炎と呼ばれる炎症を起こすことがあります。
この炎症が悪化すると、髪が抜けてしまう「脂漏性脱毛」を引き起こします。
髪質が変化したら危険信号
これらの原因により、髪質は少しずつ変化してきます。
- 髪がパサつく
- ツヤがなくなる
- まとまりが悪くなる
- コシがなくなる
- 細くなる
こういった症状が出て来た時には、既にタバコの害がかなり強く出てきています。
また、剛毛の人に比べて柔らかい髪質の人は変化に気づきにくいのでより注意が必要です。
禁煙で抜け毛が増えるといわれる理由
禁煙したことで、早ければ2週間程度で抜け毛の量が減ったと感じるようですが、逆に抜け毛が増えたという人もいます。
この原因はストレスです。
特に「タバコを吸うと気分が落ち着く」などと自分に思い込ませていた人ほど、ストレス症状が出やすなります。
また、ニコチンはドーパミン系神経を刺激し、コカインやヘロインと同様の作用を引き起こします。
そのため禁煙すると禁断症状が強く出てストレスを増大させてしまい、それが血管を収縮させて抜け毛の原因となるのです。
喫煙者でも髪がフサフサの人もいますから、必ずしも薄毛の原因がタバコとは限りません。
しかしタバコの害は広く知られており、何より動脈硬化や糖尿病、がんなどを引き起こすとされています。
少しずつでもタバコを減らしていきましょう。
最終更新日: 2020-07-21
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